40代になると、体の代謝が変化し、若い頃と同じような食生活を続けていると、栄養バランスが崩れやすくなったり、髪の健康に必要な栄養素が不足したりすることがあります。薄毛の悩みを抱える40代の方が、食生活で見直すべきポイントをいくつかご紹介します。まず、最も重要なのは「バランスの取れた食事を基本とする」ことです。特定の食品だけを食べるのではなく、主食、主菜、副菜を揃え、多様な食材から様々な栄養素を摂取することを心がけましょう。その上で、特に意識したい栄養素があります。1. 良質なタンパク質:髪の毛の約90%はケラチンというタンパク質でできています。タンパク質が不足すると、髪が細くなったり、弱くなったりする原因となります。肉、魚、卵、大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)、乳製品などを毎食バランス良く取り入れましょう。特に、植物性タンパク質と動物性タンパク質を両方摂るのが理想です。2. 亜鉛:亜鉛は、タンパク質の合成に不可欠なミネラルであり、不足すると髪の成長が妨げられたり、抜け毛の原因になったりすることがあります。牡蠣、レバー、牛肉(赤身)、ナッツ類(特にカシューナッツやアーモンド)、種実類(ごま、かぼちゃの種など)に多く含まれています。3. 鉄分:特に女性は月経などにより鉄分が不足しやすく、鉄欠乏性貧血は薄毛の原因の一つとなります。鉄分は、血液中のヘモグロビンの材料となり、髪に酸素や栄養を運ぶ重要な役割を担っています。レバー、赤身の肉、あさり、ほうれん草、ひじきなどに多く含まれています。ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が上がります。4. ビタミンB群:ビタミンB群は、タンパク質の代謝を助けたり、頭皮の新陳代謝を促したりする働きがあります。特に、ビオチン(ビタミンB7)はケラチンの生成に関与し、髪の健康維持に重要です。レバー、魚介類、卵、緑黄色野菜、ナッツ類などに含まれています。5. ビタミンE:血行を促進し、頭皮に栄養を届けやすくする効果が期待できます。また、抗酸化作用もあり、頭皮の老化を防ぐのにも役立ちます。ナッツ類、植物油(ひまわり油、オリーブオイルなど)、アボカドなどに多く含まれています。これらの栄養素を意識しつつ、過度な脂質や糖質の摂取は控え、加工食品やインスタント食品もできるだけ避けるようにしましょう。